転送速度比較〜高速バックアップの方法(コピー速度比較)
2015.9.16(水)
ハードディスク(以下、HDDと記します)やDataのバックアップの際、転送速度によって所要時間が異なり、当方では現状、3TBが書庫の標準サイズとなっていますが、今後、8TB程度に移行したいと考えており、素早く安全確実に適切なバックアップを取るために、以下の方法について考察してみました。ベンチマーク比較によるものは目安として、ここでは実際にコピーを実行して、その実測値に基づき、転送速度比較を行いました。
下記の方法は、いずれも一長一短があり、コピー元のData容量によっても思わぬ結果となっている場合もありますので、実際の運用に適した方法を採用したいと考えています。他の方法としてRaid 1や、Raid 6、、等々も考えられるのですが、当方では、イベントごとに1TB、1Discにして整理したい為にRaid Systemは除外しています。
テスト実施につきましては、その都度、電源投入からPC起動という手順を踏んでいますが、正しく評価が出来ているか否かは分かりません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
■テストPC環境概要
接続:SATA-6Gb/s High Point Rocket 640L(Non Raid)と リムーバブルHDDケース(SATA-6Gb/s)を経由
I・O Data RamPhantomEX 有効 ( RAMディスクの容量:5213MB )
■1.8TB 転送速度比較 (コピー速度比較)
転送速度 テスト結果 |
所要時間 |
テスト容量 |
転送速度(平均値) |
転送方法 |
分 |
TB |
MB/sec |
@マッハCopy (RamPhantomEX 有効) |
230 |
1.8 |
130.43 |
AFast Copy Lite (RamPhantomEX 有効) |
370 |
1.8 |
81.08 |
BMr.Clone 3.0 デュプリケーター |
620 |
1.8 |
48.38 |
CArk製 HDD革命 Ver.12 |
640 |
1.8 |
46.87 |
※ @、Aについては、全てのフォルダとファイルを選択して、クローン側HDDにDrag & Dropして実行致しました。
@ I・O Data製のRamPhantomEX、およびマッハCopyを使用して、クローン作成する場合
この方法は最もシンプルで安全性も所要時間も他の方法よりも実用的で、SYSTEMディスクのクローン作成以外、書庫HDDのData引っ越し等ではこの方法が最も便利だと感じています。
クローン元の実際の使用容量を超えていれば、どんなHDDでもバックアップ用として使用出来る為、古いHDDも有効に活用出来ます。コピー作業中に表示される転送速度は、100MB/s〜290MB/sとかなりの巾がある様ですが、テスト結果の転送速度平均値は、最速という事になりました。
拡大→画像クリック
A Fast Copy Lite (無料ソフト) を使用して、クローン作成する場合
上記のマッハCopyと同様、クローン元Discの、全てのフォルダとファイルを選択して、クローン側HDDにDrag &Dropするだけで、操作は非常にシンプル、今回のテストでは、1.8TBのコピーを完結致しました。表示される転送速度はかなり安定している様で、Bufferの設定は1GBを超える事が出来ない様ですが非常に優れたCopyツールと評価しています。
20GB
転送速度 テスト結果
|
所要時間 |
転送速度
(平均値)
|
転送方法 |
秒 |
MB/sec |
@マッハCopy |
290 |
1.14 |
AFast Copy Lite |
110 |
3.03 |
拡大→画像クリック
B Mr.Clone 3.0 (AREA製)を使用してクローンData(HDD)を作成する場合
本機は、スタンドアローンでPCを必要とせずに、簡単な操作でクローンHDDを作成する事が出来るというメリットがあります。クローン先HDDは、クローン元HDDと同容量か、もしくは大きくなければならないという条件がありますが、OSや隠しファイルも含めてSYSTEMディスクを丸ごとクローンにしたい場合には最も適していると思います。
尚、別のDataが入っていたHDDを転送先(クローン側)に接続してクローン作成を実行すると、そのDataは消去されていました。
●エアリア Mr.Clone 3.0 デュプリケーター機能搭載 SATA HDD対応 USB3.0接続 SD-SSU3C
拡大→画像クリック
C バックアップソフト(Ark製 HDD革命 Ver.12)でバックアップを作成する場合
設定や環境にもよると思いますが、バックアップデータは5〜10%程度、圧縮されており、今回のテストでは長時間を要しました。この方法でバックアップを取る場合、差分バックアップという方法を選べる事が利点ですが、それらの管理をしっかりとしなければなりません。